-前立腺肥大症
60歳以上の男性に多く、排尿困難・頻尿・残尿感などの症状を伴います。質問票による排尿状態の把握やエコーで前立腺の状態や残尿などを確認のうえ、まずは生活指導や内服薬による治療をおこないます。肥大の程度や症状が強い場合や内服加療をおこなっても残尿量が改善しない場合には病院での手術をおすすめすることもあります。また、前立腺がんとの鑑別のために血液検査で腫瘍マーカー(PSA)の測定をおこないます。
-過活動膀胱、尿失禁
過活動膀胱はさほど尿がたまっているわけではないのに急に尿意を催して我慢するのが難しい、あるいは実際に尿がもれてしまうといった症状をともなう症候群です。排尿記録による状態確認のうえ、生活指導や内服治療をおこないます。尿失禁は腹圧性、切迫性など種類によって対応が異なりますので、タイプに応じて治療を検討していきます。当院では骨盤底筋を強化し排尿コントロールを取り戻すことを目的としたエムセラ®を導入しております(自費診療となります)。エムセラ®についての詳細は下記リンクおよび自費診療のページもご参照ください。
【公式】EMSELLA®|エムセラ®の日本公式サイト (emsellajapan.com)
-神経因性膀胱
神経の異常でおこる膀胱機能の障害です。頻尿、尿失禁、排尿困難、残尿感、尿意を感じないなど、症状はさまざまです。神経の異常をきたす原因としては脳血管障害、脊髄疾患、糖尿病、骨盤内手術などがありますが、原因となる神経障害を特定できないことも少なからずあります。薬物治療や、間欠的自己導尿の導入、留置カテーテルによる排尿管理など、状態に応じた治療をおこないます。